住宅街にはさまざまなカラーの外壁の家が建ち並んでいますが、外壁の種類に注目したことはありますか。外壁にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴があります。新築から数年経つとリフォームが必要になってくる外壁なので、どの外壁材を選ぶのかはカラー以上に重要です。
そこで今回は、主な外壁材7種の特徴やメリット・デメリット、メンテナンス頻度を紹介します。
窯業系サイディング
「サイディング」とは板状の外壁材のことで、板をつなぎ合わせて外壁を覆います。このサイディングはさまざまな材料で作られますが、繊維質やセメント質などの原料で作られたものが「窯業系サイディング」です。
メリット
機能性やデザイン性、そしてコスト面を総合的に考えた時にバランスが良い窯業系サイディングは現在最も人気がある外壁で、シェアは70~80%を誇ります。タイル調やレンガ調、木目調やストーン調など豊富なデザインから選べ、洋風・和風どちらの住宅にも合うものが見つかるはずです。耐火性にも優れています。サイディングは本物のレンガやタイルを張ったり、モルタルを塗ったりするよりも工事も早く終わり、職人の腕に左右されることもありません。
デメリット
窯業系サイディングに使われるセメントは熱を蓄積しやすく、室温が高まる可能性があります。また、防水性はなく吸水性が高いため、水が内部に侵入しひび割れや変形の原因になってしまうでしょう。そのため防水効果のある塗装をしますが、その塗膜も経年で剥がれてしまうと防水効果は低下してしまいます。
メンテナンス頻度
窯業系サイディングのメンテナンス頻度はおよそ、7~8年です。
金属系サイディング
「金属系サイディング」は、表面が成形・加工して柄付けした金属板で、断熱材を裏打ちしたサイディングです。ガルバリウムやステンレス、アルミニウムなどさまざまな金属が使われた金属系サイディングがあります。
メリット
金属系サイディングは断熱材が芯材として使われているので、断熱性が高いのがメリットです。軽量のため、工期も短くて済みます。耐震性、防音性、防水性にも優れ、凍害にも強いという特徴があります。
デメリット
表面が金属のため、さび止めをしていてもどうしてもさびやすいのがデメリットです。傷もつきやすい特徴があります。
メンテナンス頻度
金属系サイディングのメンテナンス頻度は、10~15年です。
樹脂系サイディング
塩化ビニル樹脂で作られたサイディングが、「樹脂系サイディング」です。
メリット
対候性や耐久性に優れていて、寒さや酸性雨などの過酷な環境下でも再塗装なしで長持ちします。サイディングのデメリットである継ぎ目をコーキングする必要もありません。
デメリット
耐火性がないのがデメリットです。単色で、カラーバリエーションも豊富ではないので選択肢が限られてしまいます。
メンテナンス頻度
樹脂系サイディングのメンテナンス頻度は、10~20年です。
木質系サイディング
合板や集成材ではなく、無垢の木材を表面に使ったサイディングです。
メリット
木の温もりを感じられるのが木質系サイディングです。サイディングなので扱いやすく、容易にログハウス風の外観にすることが可能です。不燃処理の加工が施されているので、耐火性や耐久性にも優れています。
デメリット
表面に加工は施されているものの、無垢の木材なので水分を含んで長期間が経過すると変色や腐敗しやすいのはデメリットです。劣化のほかに、虫食いの可能性もあり、メンテナンスの手間が必要でしょう。
メンテナンス頻度
木質系サイディングのメンテナンス頻度は、7~10年です。
モルタルの特徴
セメントと砂、水を混ぜ合わせた材料が「モルタル」です。外壁に貼る「サイディング」「タイル」に対して、壁に手作業で塗装して仕上げます。
メリット
つなぎ目がないので、どんな場所にも施工できます。塗り方によってさまざまな表情が演出できるのが、他の外壁材にはない魅力でしょう。防火性にも優れています。適切に施工されたモルタルの壁の場合、30年以上の耐用年数があるとも言われます。
デメリット
職人の手作業ならではの風合いが魅力ではあるものの、職人の腕に左右されるのはデメリットでもあります。職人の腕や現場での品質管理の仕方によって、仕上がりや耐用年数などの品質も大幅に異なってきます。
メンテナンス頻度
耐用年数は長いと言われるモルタルですが、10年を過ぎるとひび割れなどが起きてきてメンテナンスが必要になってきます。
タイル
石や土などを成形して焼き上げた「タイル」を、1枚ずつ貼り付けていく工法です。
メリット
タイルは高級感がある仕上がりになり、メンテナンスの手間もかかりません。タイルは非常に硬く耐久性にも優れています。
デメリット
タイル自体の耐久性は高いものの、目地の部分が劣化することには注意が必要になります。また、価格の高さもデメリットだと言えます。
メンテナンス頻度
タイルのメンテナンス頻度は、10~15年です。
ALC
「ALC」とは「軽量気泡コンクリートパネル」のことで、アルミニウム粉末や石灰質、ケイ酸質などを原料としています。
メリット
ALCのパネルは水に浮くほど軽く、建物に負担を掛けず工期も短くて済みます。耐火性や断熱性もあります。
デメリット
ALCのパネル自体に防水性はほとんどなく、防水性のある仕上げ塗料を塗布する必要があります。目地が劣化していくことでも、防水性は弱まってしまいます。
メンテナンス頻度
ALCのメンテナンス頻度は、10~15年です。
まとめ
外壁は数年ごとにリフォームが必要な部分です。しかし、外壁材はそれぞれ、メリットとデメリットがあります。そのため、自分の意向に合った外壁材を選べば、外壁リフォームで失敗することは防げるでしょう。特徴を把握して最適な壁材を選びましょう。
「株式会社瀬良忠建設」では、新築工事及びリフォーム工事を幅広く手掛けております。外壁や屋根の塗装も得意としていて、多くの施工実績を誇っております。お宅の建物の状態やお客様のご希望を吟味し、最適な外壁材やカラーをご提案させていただきます。外壁リフォームをお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。